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【コラム】忙しいドクター向け「証憑の整理」について(前篇)

クリニックの経営を行う上で財政状態と経営成績を把握するために、
大事なこととして、証憑の整理が挙げられます。

証憑の整理は、
1.取引が発生してから会計記録をつけるまでと
2.会計記録をつけおわってからの保存
の大きくわけて2つに分かれます。
今回は、前者について扱ってみます。

まず、なぜ証憑の管理が必要なのか考えてみますと、
以下の三点が挙げられます。
1.社内管理のため
2.取引の事実を証明するため。
3.経営管理の効率を高めるため

それぞれについて説明しますと、
「社内管理のため」・・・証憑を整理することで、どのような取引にいくらの金額を投じているのかが明らかになります。

「取引の事実を証明するため」・・・これによって架空の経費を計上したり、本来計上するべきでない取引の判断ができることになります。

「経営管理の効率を高めるため」・・・現状を把握することによって、省くべき無駄が明らかになり、必要な情報をスムーズに使うことができるようになります。

証憑が、上記の3種類に分かれていない場合、どんな事態がおきるでしょうか。
たとえば、銀行口座のうごきを表す証憑も、窓口現金の動きを表す証憑も
「ごちゃまぜ」になっているわけですから、それぞれのお金の動きを把握することができなくなってしまいます。これでは、スピードが求められる経営の足元をすくわれかねません。

では、どのように証憑の管理をしたらよいのでしょうか。
税理士法人アクアでは、以下のような分け方を推奨しております。
まず、売上と経費に係わるものをおおまかに次の3つに分けます。

・銀行口座から入出金するもの、
・窓口から入出金するもの、
・ドクターが経費として立て替えているものに分けます。

それぞれにつき、証憑を保存する箱を用意します。
証憑が生じるごとに、それぞれの箱に保存します。

会計上上記3種類のお金は、それぞれの科目を使って別々に管理します。ですから、それぞれに関する証憑も別々に保存しておくことが必要になります。

自計化(会計記録をお客様が記録する場合)されている場合には、それぞれの箱に保存されている証憑を時系列に記録していくことになります。

記帳代行をご利用になられる場合には、それぞれに保存されている証憑を、時系列にまとめて担当者までお送りください。試算表として組み上げます。

このように、税理士法人アクアでは、顧問先のみなさまの現状にあわせて問題解決のご提案をいたします。