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【コラム】歯科医師の法人化のメリット・デメリット

◯事業継承をするために効率的な方法は?
◯節税対策の方法は?
◯分院展開を考えている?

など、具体的な課題を目前にした時に、
法人化するかどうかでお悩みになる院長先生が多いのではないでしょうか?

税務を担当する私達のもとに院長先生から寄せられるご相談は、
上記のような課題に直面した方が多く、
その判断の助けとなるよう、このコラムを発信させていただきます。

1)法人化で変化すること

A:税務面

メリット
・所得税の最高税率40%が、法人化することで法人税率最高25.5%まで下げられる
・条件を満たす生命保険が損金として計上できる
・役員退職金を受け取れる

デメリット
・交際費の一部損金不算入
・赤字でも最低7万円の地方税の納税

B:事業面

メリット

・法人名義で購入した医療機器は代表者の変更だけで資産継承
・分院展開が可能

デメリット

・社会保険の加入が義務となる
・投機目的の株式・不動産の売買など医療以外の投資が認められない

C:経営面

メリット

・家計と医療事業の分離で資金計画が明確に
・社会的信用力の向上
・社会保険診療報酬の源泉徴収義務がなくなる

デメリット
・手続きが煩雑となり、毎期決算終了後に事業報告が必要
・都道府県による指導が強化される
・安易に解散できない

ここまでお読みいただくだけで、様々な側面があることはおわかりいただけたと思いますし、
単純に、法人化すればいいものでもないとも感じていただけたと思います。

では、法人化していくにあたり、どんな歯科医院がそれに向いているでしょうか?
○節税効果

毎年、先生の所得税の税率が現行の最高税率40%である歯科医院は法人化により、
法人だけが可能となる節税対策によるメリットが大きいといえるでしょう。

◯事業継承

将来、ご子息などに事業継承することを考えている歯科医院は、法人化することによりメリットが多いといえるでしょう。

・事業計画(継承までの計画とその後の計画も)
・資産の法人名義化によるスムーズな継承(贈与税、相続税の節税対策)
・継承後のMS法人(メディカル・サービス法人)を活用した、多角経営への導入がスムーズ

3番目の多角化については、院長先生のお考えがお有りでしょうから、
一概には言えませんが、
最初の2つについてはメリットと言い切れることができます。

逆にデメリットとなりそうなことは、

・医療以外の投資が不可になる=事業計画とともに資金計画を入念に行う
・社会保険加入が義務となる=人材採用のコストをトータルで考える

など、事業計画や採用計画といった未来的な視野を持つことで、
解消できることが多いように見えます。

院長先生がもしも法人化でお悩みの場合には、
このコラムをしっかりとお読みいただき、
未来について一度具体的に計画を立ててみることが、
お悩み解決の最初の一歩かも知れません。